人は感謝をされると嬉しい気持ちになるものです。看護を行う人は適切な看護ができ、患者や高齢者あるいはその家族から感謝を受けると、仕事に対してやりがいを感じるようになっていきます。

しかし、誰もが感謝の気持ちを直接伝えるとは限らないのが実情であり、なかなかそのような場面に遭遇できない場合も珍しくありません。内心では良い看護を受けられて喜んでいたとしても、それを形にして表すことができない場合が多いのです。
その気持ちを汲めるようになり自分の喜びにすることができるか否かが、看護師としての適性があるかどうかを分けます。

些細なことでたとえ患者や高齢者が喜びの声を漏らしてくれなかったとしても、笑顔などの表情から察して自分の喜びに変えられると、ちょっとした気遣いもできるようになるでしょう。その積み重ねが質の高い看護につながるため、人の喜びに対して心から喜べるようになることは看護師にとって重要です。

意識をして喜ぼうとしていても、それが義務になってしまうとかえって辛くなります。心からの喜びにできるようになろうと心がけていても体得するのは難しいものであり、性格から現れる適性だという理解が必要でしょう。
しかし、相手の喜びを察する努力を続けていくことによって、小さな喜びを理解できるようにはなれます。
喜びの気持ちを汲むことができるのもまた看護師としての適性であり、その喜びを実現することを目指していけば、やりがいを持って働けるでしょう。